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男性向け(女性演者向け)シチュエーションボイス用の台本です。 病気な女の子をイメージしております。 心のこもった悲しくも、明るい演技をおすすめいたします。(アレンジ可) ~あらすじ~ サラサラと響く、切ないペンの音。 命の灯火が消えゆく病床で、彼女が密かに書き綴る、あなたへの最後の手紙。 出会った頃の思い出、譲り合った映画、二人で戦った社内恋愛。 幸せな記憶をなぞるほどに、溢れて止まらない「生きたい、離れたくない」という本音。 優しいあなたを縛り付ける、美しくも残酷な「呪いのような願い」。 ――その時、ガラガラと開く病室のドア。 急いで手紙を隠し、いつもの悪戯っぽい笑顔であなたを迎える彼女。 「目が赤いよ」と正そうとするあなたの耳元に口を寄せ、彼女は優しく囁く。 ――その笑顔の裏にある本当の涙を、あなたはまだ、何も知らない。
魔物。
作家
無料
1,756字
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ライセンス: 個人・商用どちらも可
本文
(出来れば、ペンの音や紙の音を入れて現在進行形で書いている演出をして頂きたい)
拝啓、愛しのあなたへ。
最近、体調が良いので今のうちにお手紙を書いておこうと思います。
そして、この手紙は私がこの世から花のように散ってしまうその時までは見つからないように隠しておこうとも思っています。
なので、この手紙が見つかる頃には私は....。
(少し笑いながら)ってありきたりですね。
と言って、いざ書き出してみたものの全く書くことが思いつきません....。
なので、この手紙には私があなたのことを大好きだった証を綴っていこうかなって思います。
....思い返してみれば、あなたと出会った頃はお互いただの仕事仲間で、恐らくどっちも気にしていなかったなぁって。
けれど、仕事熱心な所や自分に厳しく、人にやさしいあなたの姿を見て少しずつ惹かれていったのを覚えています。
最初に告白をしたのは私でしたね。
あなたは照れくさそうに「僕でいいんですか」って言ってましたね。
私は「はい」と簡潔に伝えましたが、内心は「あなたが良いから告白したんだ~!」ってツッコミを入れてました。
それから付き合い始めて、一番最初に観に行った映画...。
お互い観たい映画が食い違ってしまって、お互いに譲り合うという物珍しい喧嘩もしましたね。
結局、あなたが折れてあなたの観たいと言っていた映画を見に行って...結局物足りないって言って一日に2本も映画を観たり...しましたね。
あとは、同棲を始めて間もない頃...。
一緒に出勤するところを見られてしまい、会社の人に「社内恋愛は禁止だ~!!」って怒られてしまったこともありましたね。
正直に話すと、「もう別れるしかないのかな」って思ってたりしたのですが、あなたは「仕事に支障はない」って抗議してくれて....。
あの時の背中はお父さんよりも広く見えました。
(少し笑いながら)結局、社内公認カップルになっちゃって。
忘年会とかは色々と大変でしたね....。
(少し泣き声になりながら)あとは...あとは....。
って....これ以上書いても長くなってしまいますね。
私は...あなたを愛しています。
優しいところも、不器用な所も....。
(どんどん泣き声になる)かわいい笑顔も、ちょっぴり片付けが苦手な所も、私には甘えん坊さんな所も....。
全部...全部大好きです....。
......。
(泣きながら)あなたと離れたくない....。消えてしまいたくない...忘れられたくない.....。
ずっと....ずっとあなたの側に居たい....。
私は...私はやさしい人なんかにはなれないです...。
あなたにはずっと覚えていて欲しいし、私が居なくても誕生日や記念日は祝って欲しい....。
やさしい...やさしいあなたの事だから....この呪いのような願いもきっと受け入れてくれると信じてます....。
けど、けれど、あなたに苦しんで欲しい訳ではありません。
もし、もしあなたが苦しくなったその時には、この手紙を燃やして私のところへと送り返して下さい。
その時は、あなたは前を向き、次へと進んだんだなって解釈します。
.....。
(少し気を取り直して)言いたいことは....伝えておきたい気持ちはここに書き留められたと思います。
あとは、最後の花弁が地に落ちるまで、あがいてあがいて....あがいて見せます。
その時まで、あなたと一緒に居れることが何よりも幸せです。
ずっと...ずっと...ずぅっと...。
愛しています.....。
ガラガラ....。(病室のドアが開く音)
ササッ!(手紙を隠す)
あ!今日も来てくれたの?
.....。
「当たり前」って....。
本当に、毎日来なくたってもいいのに~。
...。
ん?
「何をしてたのか」って?
(少しいたずらに)いいや~?秘密~!
....。
「目が少し赤い」?
ん~....ちょっと耳貸して?
....。
(耳元で)あなたの事を想いすぎちゃったから...かな?
この台本を声優が演じた音声です。「文字が、声になる」瞬間を聴いてみてください。
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